→背骨について詳しく知りたい
→姿勢が気になる
今回は「背骨のことについておしえて~!!」と質問を多くいただくので、勝手にお答えしていきたいと思います。
背骨は24個の椎骨が連なって形成されている
森に別れを告げてサバンナにデビューした原初の人間は、やがて二本の足ですっと立ち上がり歩き出します。
その結果、他の動物とは異なり背骨が縦に連なる1本の柱となりました。
※柱といっても、棒状に一体化したものではありません。
背骨は椎骨という骨が積み木のように重なって成り立っています。
椎骨は3つのパートに分類されます。
1つ目は首のところ、頸椎に7個。
2つ目は胸のところ、胸椎に12個。
3つ目は腰のところ、腰椎に5個で合計24個。
そして頸椎の上に頭蓋骨が乗っかって、人の背骨の完成です。
キリンも人も頸椎の数は同じ!?
ちなみにキリンも人も頸椎の数は同じです。
でも、首の長さは全然違います。
だったら大きな動物と人では、頸椎の数が違うのか?
それとも大きさが違うのか?
小さい頃に「なんでキリンの首ってあんなに長いの?」
「人間の首と比べると骨の数が違うんじゃないかな?」
そう思った方も少なくないはずです。
その答えを今からお話ししていきたいと思います。
キリンの頸椎の数は人の頸椎の数と同じ7つです。
頸椎に限って言うと、哺乳類なら数は〔7つ〕というのが大前提とされています。
ただしキリンの場合、1つの頸椎のサイズが大きいもので30センチとも言われているんです。
7つ繋がれば2メートル以上にもなってきます。
ちなみに最近の研究では、キリンの頸椎は解剖学的には長いことに間違いないのですが、機能学的にはその下の胸椎の1番目が首の動きに関与していることが分かってきたんです。
なのでサバンナの高い木の葉っぱも食べられれば足元にある水場の水も飲める!
数は同じでも適応力に違いがあるというわけです。
前かがみ気味で座ると腰への負担は1.3倍に!?
次は、前屈で座ると腰への負担は1.3倍になるというお話です。
腰椎の椎間板にかかる内圧の高さで、腰への負担が変わります。
ちなみに椎間板とは、背骨の間にあるクッションのような組織のことです。
例えば、垂直姿勢時での内圧を100とすると、座った場合の内圧は140になります。
でもちょっと感の良い方なら「座ったから内圧が高まるというのはどういうこと?」
と思われるんじゃないでしょうか?
腰椎にかかる重量は立っていようが座っていようが同じなのです。
では考えらえるのは何なのか?
座ることで腰椎が屈曲しやすくなり、その影響で圧力が高まるということです。
座ると腰が丸く曲がりやすいということは、腰椎を立位と同じような状態にして座ったなら圧は変わらないはずです。
確実なのは同じ座り姿勢でも前かがみなら圧が約1.3倍も増すということです。
前かがみになると背中の筋肉がグッと収縮して椎間板に圧がかかります。
ということからまっすぐに座るってとっても重要だということがわかります。
人は生まれてから1年でS字カーブを手に入れる
人は生まれてきてから1年で背中のS字カーブを獲得します。
背骨を構成する24個の椎骨は、まっすぐではなく少しS字を描くように積み重ねられていて頚椎は前側に、胸椎は後ろ側に、腰椎は前側に、微妙にカーブしていています。
大きな頭をキープしつつ二本足で立つためには、こうした彎曲が必要になっていったんです。
では、生まれてきた時からS字があるのでしょうか・・・?
実は違います。
新生児の背骨はⅭの字です。
寝たまま首だけ動かして、母親の顔を確認するようになると、頸椎の彎曲が出来始めます。
うつ伏せで顔を持ち上げられるようになると腰椎の彎曲が形成される。
そして、ハイハイをしながら手で床を押すようになると、胸椎のぐっと丸まったカーブが少しずつ作られていくんです。
つかまり立ちをして、よちよち歩き始める頃には、成人と似たようなS字カーブが完成します。
生まれてから約1年かけて、人の背中はこの様に出来上がるということなんです。
だから皆さんもこの出来上がった背骨のS字カーブを大事に生活して欲しいと思います。
今、巷であるようなスマホッ首やリモートワークによる猫背の姿勢・・・。
こんなことをしていると、体を維持する為にせっかく出来上がったS字カーブを、自分から潰しているということになってしまいます。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
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