【五十肩を解りやすく解説】

2020年3月2日

肩の痛み




・この記事はこんな人にオススメ・

→日々肩の痛みをを感じている

→肩の痛みについて勉強したい

五十肩とは?



五十肩とは、別名「凍結肩」や「肩関節周囲炎」という名前で言われる事もあり、中年以降
(40~50歳ぐらい)を中心に、明らかな原因が無いにも関わらず、肩の痛みや動かしにくさがある疾患とされていて、「腱板断裂」・「石灰沈着性腱炎」・「肩峰下インピンジメント症候群」・「肩峰下滑液包炎」・「上腕二頭筋長頭腱炎」・「頚椎症」・「虚血性心疾患の関連痛」を除いた上で何も原因がわからない場合を「五十肩」と言います。

症状は?


五十肩の進行は、「急性期→慢性期→回復期」になっていて、各段階の回復には4カ月程かかるのでトータル回復に1年間ぐらいかかり、すべての段階で「動かすと肩前方を中心とした痛み」、「安静痛」、「夜間痛」があります。

急性期の可動域制限は「痛みと筋肉のけいれん」で、慢性期と回復期の可動域制限は「筋肉の拘縮」です。

可動域制限は日常生活動作が困難になります。

例えば、「服を着たりとか抜いたりするとき」、「髪の毛を洗うとき」です。

しかも、安静にしてても痛いし夜寝てても痛いのがストレスになるので、メンタル的なケアが大事になってきます。

この時に一番痛みが無い腕の位置が内旋、内転です。

治療は?


基本的に保存療法です。

手の打ちようが無いと時は手術になります。

【急性期】

痛みが最も強い時期で運動する時や安静時や夜間に痛みが出てきます。

この時の治療の目的は痛みを取るのと可動域の維持です。

まず、日常生活では安静にする。

そこから無理のない範囲で動かすとかというのが重要です。

痛みが強い場合は、三角巾や肩のサポーターを使います。

温めると回復スピードが上がるのでお風呂にゆっくりつかるのもすごく大事になってきます。

「カイロを使ってもいいよ」という指示もすごくいいでしょう。

※カイロは認知症の方には厳禁です。

夜間痛がある方は、寝方も重要で、痛い肩の下に枕かタオルを入れてると楽です。

家で出来るリハビリは痛くない範囲でちょっとずつ動かして「アイロン体操(コッドマン体操)」「棒体操」をしてください。

画像に記入している回数は目安です。

痛みがあれば、回数は減らしていただき、出来そうなら回数を増やしてください。




【慢性期・回復期】

肩の可動域制限は拘縮が中心で、痛みはだいぶ軽減されています。

特に慢性期の可動域制限は外転(外側に広げる動き)や外旋(手のひらを上に向ける)、内旋(手のひらを下に下げる)が著明に制限されます。

これが回復期に入ってくると、どんどん可動域も広がってきて運動の痛みも減ってきます。

慢性期・回復期の治療の目的は拘縮の除去と可動域の改善です。

日常生活動作は軽い痛みを伴う程度であればどんどん使ってください。

あと、「温める」のはしっかりと継続して、家ではストレッチやリハビリをどんどんしてもらいたいなと思います。

さらに回復期に入っていくと運動量をどんどん増やしていくのは大事です。