・この記事はこんな人にオススメ・
→肘の骨折をしてしまった
→肘について勉強したい
上腕骨外果骨折
上腕骨外果骨折は前回記事にした上腕骨顆上骨折の次に多い骨折なのでしっかり覚えてください。
外果部分は画像をご覧ください。
4歳~7歳ぐらいの子どもに多く、なぜか男の子に多いと言われています。
おそらく男の子の方が女の子に比べると活動量が多いからだ思います。
発生機序は2種類。
①プルオフ型:肘が伸びた状態で手をついて転けた時、肘に内転力がかかり外果に付いてる筋肉や靱帯が骨を引っ張って折れてしまうパターン
②プッシュオフ型:肘が曲がった状態で転けた時に突き上げられる力が加わり外果が折れてしまうパターン
共に、骨折線は外側~内側に入っていきます。
症状
肘の屈伸は比較的できるんですけど、捻る動きが激痛で出来なくなります。
骨折初期は内側に腫れは無いのですが、徐々に肘全体が腫れてきます(特に外側の腫れが強い)。
機能障害は肘の捻る動作が著しく制限されますが、屈伸は軽くなら出来ます。
治療法や合併症
転位のない骨折は、3週間~4週間ぐらい肘を90度曲げて親指が天井に向くようにしてから、上腕近位~指のつけ根の関節まで固定してください。
※転位が軽度な場合は肘の捻挫と誤診されやすいので注意。
転位ある場合は5週間ぐらい肘を80度に曲げて手のひらを天井に向けてから、上腕近位~指のつけ根の関節まで固定してください。
※骨折部分が安定しない場合は病院で手術。
後遺症は「偽関節(骨折した部分がくっつかず関節のようになる)」や「外反肘(成長に伴って肘が外側へ変形していく)」、「遅発性尺骨神経麻痺(外反肘に伴って起こる尺骨神経の障害)」があります。
あとは、鑑別疾患として「パンナー病」や「離断性骨軟骨炎」があるので覚えておいてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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